顎関節症
顎関節症(がくかんせつしょう)とは
アゴに痛みがあったり、口を開けると「ポキッ」と音がなる場合は、「顎関節症」の可能性があります。何かしらの原因で、顎の関節周辺に痛みが発生したり、機能の低下(口が開き辛くなる等)が起きる状態を顎関節症といいます。
顎にしびれや痛み、口が開かない、咬むと痛いなど、症状が悪化して日常生活に支障が出ることもあります。
顎関節症は20~30代女性に多いですが、男性でも顎関節症で受診される患者様が増えています。
顎関節症の原因
顎関節症の原因は、大きく次の3つに分けられます。
- 素因:発症しやすいわけ
- 発症因子:発症するきっかけ
- 持続因子:症状を長引かせる原因
ストレスや姿勢の悪さ、良くない癖、外傷、他の病気等がこれらの具体例です。
通常、顎関節症は、いくつかの原因が複合して発生します。
顎関節症の症状
- 口が開けづらい、開かない(ロック)
- 物を食べたり口を開けると、顎が痛い
- 口を開閉すると、「ポキッ」などの音が出る(クリック)
顎関節症は、口を開けたり閉じたりしたときに音が鳴るだけならば特に治療の必要はありません。
ただし、不必要に音を鳴らしたりすると顎に負担がかかり、症状が悪化することがあります。
また、顎関節だけでなく、全身に症状がでるケースもあります。
顎関節症の種類
顎関節症は、Ⅰ~Ⅴ型の5つに分類されます。
- 顎関節症Ⅰ型:咀嚼筋障害
- 顎関節症Ⅱ型:関節包・靭帯障害
- 顎関節症Ⅲ型:関節円盤障害
- 顎関節症Ⅳ型:変形性関節症
- 顎関節症Ⅴ型:上記Ⅰ~Ⅳに該当しないもの
顎関節症Ⅰ型の咀嚼筋障害は、咀嚼(そしゃく)筋(=咬筋や側頭筋など)の疼痛・痛みが主な徴候です
顎関節症Ⅱ型の関節包・靭帯障害は、顎の運動時の顎関節痛、顎関節部の圧痛が主な徴候です
顎関節症Ⅲ型の関節円盤障害は、関節円盤の復位を伴うものと伴わないものがあります。
顎関節症Ⅳ型の変形性関節症は、顎関節の変形を主徴候が主な徴候です。
顎関節症の治療法
顎関節症はさまざまな原因があります。
実際に検査をして、それぞれの原因に応じた治療を行います。
一般的な治療法は次の4つです。
- 薬物療法
- 運動療法
- スプリント療法(顎関節症用マウスピース)
- 外科的手術